鮭御膳百選
[鮭の郷土料理] と[和食] と[スローフード]
私たちが慣れ親しんできた”和食”とは、四季折々の旬の素材を食味鮮度の損なわれないうちに、
持ち味を生かした調理法で素早く調味しまたは保有したまま仕込んで、
その食環境の背景の中で幸福感を感じながら食す。
という概念を元々持ち合わせているということになります。
さらにこの村上では、鮭という水産食材を有史以前から敬い、
育みながら郷土文化と呼ばれるに相応しい体系を連綿と受け継ぎ
さらに発展さようとする人々の気運を背景に、この食す会が必然的に迎え入れられたといえます。
イタリアに 22 年前(1989)興った”スローフード”運動は、世界的な活動までに高まり先駆的な印章を
与えていますが、ここ村上では近代に限って遡ってみても明治以来百数十年、増殖を試みた江戸中
世からは二百数十年という圧倒的な先頭を先駆けてきたという郷土の誇りを背負って今に伝えていま
す。その指針は要約すると
①伝統的な食材や料理を守る
②味の教育を進め伝える
③質のよい小生産者を支えるとあります。
村上の鮭は漁獲量を除けば、漁獲整備法、育成法、生産法、加工法、流通
法、消費のどれをとっても鮭に関しては日本一、すなわち世界一といえます。